リスティング広告キーワード攻略法
正しいリスティング広告のキーワード攻略の考え方
リスティング広告のキーワードの攻略の仕方を解説します。
AIの進化により、細かいところまでの運用はAIに任せてしまった方が良いですが、どんなキーワードで出稿するかは広告主であるあなたが決めなくてはいけません。
その点でいえば、キーワードの選定によっては、成果につながるキーワードとコストパフォーマンスの悪いキーワードに分かれてきます。
広告の費用対効果を高めるには、正しいキーワードの考え方を知っておくことは大事です。
キーワードマッチを理解する
検索に連動するリスティング広告では、登録するキーワードによって成果がわかれます。
そのキーワードを、どのような形で露出させていくかを決めるのが「キーワードマッチ」です。
端的にいえば、条件を緩くするか厳しくするか、それによって運用コストが変わるのです。
はじめのうちは緩くてもいいのですが、コストを下げて費用対効果を高めるには、露出条件を厳しくすることが必要になってきます。
キーワードマッチの特性を理解して、リスティング広告の運用に役立てましょう。
キーワードマッチとは
検索連動型広告は、検索ユーザーが入力したキーワードに合致した広告を表示させるサービスです。
その「キーワードに合致した」表示のバリエーションを、「キーワードマッチ」と呼びます。
キーワードマッチは大きくいって3つです。
- 部分一致
- 完全一致
- フレーズ一致
キーワードマッチ【部分一致】
部分一致は、入札したキーワードと関連性のある語句で検索が行われた際に広告が表示される、一般的なマッチタイプです。
入札キーワードだけでなく、関連するパターン(類義語、単数形、複数形、つづり違い、そのキーワードを含むフレーズ)に対しても、自動的に広告が表示される可能性があります。
3つのマッチタイプのうち、一番広く集客できるタイプです。初心者の人はこのマッチタイプがおススメです。
部分一致のメリット
部分一致は、コンバージョンを増やしたい場合や、アクセス数を増やしたいときに有効です。
実験的にキーワードを試したい人、初心者の人、キーワード登録に時間を割きたくない人向けです。
部分一致のデメリット
幅広く広告を表示してアクセスを集められる反面、関係のない無駄なクリックを誘発することもあります。
仮に「サッカーシューズ」で入札しても、「バスケシューズ」や「野球スパイク」「スパイクタイヤ」と関係のない検索キーワードにも反応してしまいます。
こういった場合は、「除外キーワード」の設定を行います。
そこで、上記の例なら「バスケットシューズ」を登録し、関係のないキーワードでは表示させないようにしておきます。
部分一致のデメリットは、「除外キーワード」を使うことで防げますので、運用開始後に検索キーワードを調べてチェックしましょう。
キーワードマッチ【完全一致】
完全一致はその名の通り、入札したキーワードと同じキーワードで検索が行われた場合のみ表示されます。
完全に一致したキーワード以外でも、上記のように、表記違い、省略形、変換ミスなど、類似パターンで検索された場合でも、Googleアドワーズ広告、Yahooプロモーション広告共に、広告は表示されます。
なお、Googleアドワーズ広告の場合、キャンペーンの設定で「類似パターンを含めない」を選択して、完全一致をより厳密にすることができます。
ただし、表示を厳密にすれば広告の表示機会が減りますし、見込み客を逃す可能性も出てきます。
広告の運用がコンバージョンにあるのなら、類似パターンも含めて表示させた方がメリットが大きいです。
完全一致のメリット
見込み客の検索意図と、広告をピンポイントで合わせられるのが、完全一致の最大のメリットです。
無駄なクリックを発生させることがないマッチタイプです。
完全一致のデメリット
ピンポイントで絞ることができる分、部分一致のように拡張して表示できないので、広告の表示回数は極端に少なくなります。
コンバージョンにつながるキーワードのみ表示させたい場合などに使います。
キーワードマッチ【フレーズ一致】
フレーズ一致は、前後に他の語句を追加して検索が行われた場合でも、広告が表示されるマッチタイプです。
なお、完全一致同様、登録したキーワードを幅広く拾うため、送り仮名の違い、変換ミス、省略形、表記違いなどの類似パターンでも広告が表示されます。
フレーズ一致は、完全一致より幅広く配信できますが、部分一致よりは絞って配信可能です。
フレーズ一致は、特定のキーワードでの検索をかけるユーザーに対してだけ、幅広く広告を表示させたいときに使います。
たとえば、「温泉旅行」というキーワードを入力する人に、広告を多く表示させたいが、温泉旅行に関連しそうな、「国内旅行」「観光旅行」といったキーワードに配信させたくないときなどです。
各マッチタイプの変更方法は動画で解説していきます。
【オススメ攻略】法最初は部分一致で獲得数を最大化する
3つのキーワードマッチタイプについて解説してきましたが、リスティング広告の効果を最大化するには「部分一致」を最初に利用することをおススメします。
運用開始後、キーワードのコンバージョン率などを測定して、マッチタイプを選んでいきましょう。
完全一致と部分一致の使い分けの例
リスティング広告では、同一キーワードを複数のキーワードマッチで登録できます。
その特性を活かせば、それぞれのマッチタイプのメリットを享受することができます。
たとえば、学習塾というキーワードのケースを考えてみましょう。
上記のように、「学習塾」で完全一致と部分一致のマッチタイプを設定します。
違うのは入札価格です。
そしてここからが重要なのですが、この設定のポイントは、完全一致の入札価格を部分一致より高く設定することです。
そうすることで、
- 「学習塾」というキーワードに対しては、常に上位表示を狙う
- 「学習塾」に関連したキーワードでも、幅広く表示を狙う
- この2つの狙いを達成しつつ、予算を抑えられる。
という広告戦略を持つことができるのです。
完全一致が攻め、部分一致がそれを補助する形です。
これは一つの戦略ですが、重要なのはキーワード設定に対し、どんな意図があるかです。
その意図を達成するためには、どのような表示のさせ方がベストなのか、これを考えることが大切です。
成果につなげるキーワード展開法
キーワード展開は、見込み客の気持ちになって連想してみるのが一番です。
「この見込み客はどんなキーワードで検索してくるだろう?」
これを起点にキーワードを展開させていきます。
その意味でも、ターゲットを具体的にしておくことは大切です。
ターゲットが具体的であればこそ、その人が打ち込みそうなキーワードをはっきり連想できます。
たとえば、「中古車」というキーワードを検索する人には、中古車を購入したい人や、中古車購入後のトラブル解決策について知りたい人もいます。
仮に中古車販売のサイトなのに、後者の人にアクセスをしてもらっても、購入になる可能性は限りなく低いです。
だとしたら、
- 「中古車 価格」
- 「中古車 相場」
といったキーワードになりますし、
ターゲットがスポーツカーの購入を考えている人なら
- 「中古車 スポーツカー」
- 「中古車 スカイライン」
などのキーワードを想定できます。
キーワードの選定の仕方はいろいろありますが、まず軸となるキーワードを決めます。
- 美容院→白髪染め、カット、ヘアサロン
- 治療院→腰痛、肩こり、頭痛
- リフォーム業→屋根修理、外壁塗装、風呂
軸となるキーワードが決まったら、検索ユーザーがその軸のキーワードと一緒に入力しそうなキーワードを考えます。
- 美容院→口コミ、人気、地名、評判、安い
- 治療院→地名、治す、治療、改善
- リフォーム業→リフォーム、修理、見積もり、費用
ただし、このとき「格安」などに登録すると値段目的の人が集まるので、商品価値を重視したいときにはそのようなマイナス要素になるキーワードは避けましょう。
軸となるキーワードと、それに伴って入力されるキーワードの候補が出そろったら、両者を組み合わせたものを登録します。
- 美容院→「白髪染め 人気」「カット 評判」「ヘアサロン ○○市」
- 治療院→「腰痛 治療」「肩こり 改善」「整体院 ○○市」
- リフォーム業→「屋根修理 費用」「風呂 リフォーム」「外壁塗装 見積」
キーワードはツールを使っても探すことができます。
キーワードツールの使い方は、動画で解説致します。
サジェスト機能を使って出稿キーワード候補をリサーチする
キーワードの洗い出し方法に、「サジェスト機能」を使ったものがあります。
サジェスト機能とは「キーワード入力補助機能」のことで、仮に「航空チケット」と検索窓に入力すれば、その他の検索候補が出てくる機能です。
実はこの機能で表示されるキーワードは、スマホでは8割以上の人が利用しているというデータがあります。※Yahooプロモーション広告の調査結果
現在の検索の主流(とくにBtocビジネス)はスマホですので、サジェスト機能で表示されるキーワードでの入札は重要な戦略となります。
コンバージョンにつながると思われるキーワードの組み合わせは、しっかり登録しておきましょう。
サジェストキーワードの洗い出しには、「Googleサジェスト一括ダウンロード」というツールを使います。
使い方は簡単で、調べたいキーワードを入れて検索ボタンを押すと、キーワードのサジェスト候補を取得してくれます。
リスティング広告のキーワード基本戦略
リスティング広告でコンバージョン率を上げるためにすることはシンプルです。
それは「濃い見込み客」をランディングページに集めることです。
検索型は、キーワードによって見込み客の濃度を調整できます。
この特性を活かし、今すぐ客に標準を絞って集めます。
もちろん費用対効果は計測しなくてはいけませんが、これがコンバージョンアップの最もシンプルな戦略です。
「濃い見込み客」とは、悩みが深く、ニーズが具体的で、その問題解決のためにすぐに行動に移りたい人です。
いわゆる「今すぐ客」になります。
今すぐ客は、お金より問題解決を優先させます。
俗にいう機が熟した状態で、そのような人たちを売込み型のランディングページに集められば、必然的にコンバージョン率は上がります。
広告の基本は、困っている人、欲しがっている人に見せることなので、最もシンプルな広告戦略になります。
逆にいえば、欲しくもない人、困ってない人にいくら出来の良い広告を見せても意味ないということです。
これはテクニック以前の話ですね。
成約率の高い「アクションキーワード」を組み合わせる
見込み度が濃い人たちに接触するには、「メインキーワード」に「アクションキーワード」を複合させます。
「アクションキーワード」とは、
- 入会
- 修理
- 申込
- 激安
- 資料請求
など、購入前にユーザーが調べやすいキーワードです。
たとえば、航空チケットなら、
【メインキーワード】 【アクションキーワード】
・航空チケット + 格安
・航空チケット + 予約
・航空チケット + 申込
というように、格安・予約・申込といった行動につながるキーワードを、メインキーワードと合わせることが、見込み度の濃い人たちにアプローチする基本セオリーです。
成果の出ないリスティング広告戦略
コンバージョンにつながるキーワードは、他業者も入札してくるので、単価が高くなる傾向になります。
ですから、キーワードによっては費用対効果が合わないケースも出てきますし、日に日に積み上がってくる広告費にビビってしまうこともあります。
そこで日和って、入札単価の低いキーワードで出稿、、、
実はこれ、あまり効果のない戦略です(戦略意図があるの場合は、その限りではないです)。
たしかに入札単価は低く広告費用は抑えられますが、入札単価が低いのは低いなりの訳があって、それはコンバージョンにつながらないから安いのです。
コンバージョンにつながらないのは、一言でいってニーズがないから。
キーワードを登録しても
- そもそもインプレッション数がない(ほとんど表示されない)。
- 表示されてもクリックされない。
- クリックされてもごくわずか。
- 緊急度が低いのでLPのコンバージョン率も低い。
ということが起こります。
リスティング広告を運用してみればわかりますが、クリックされるキーワードはだいたい決まっていて、大量にキーワードを登録しても、ほとんどはクリックもされずに終わります(逆に大量に登録すると管理が大変)。
広告費用が高騰するのは怖いことですが、中途半端な金額は返って損となりますので、費用に見合うなら単価は高くても見込み度の濃いキーワードに出稿しましょう。
リスティング広告でコンバージョンにつながりやすい3つのキーワード
指名検索キーワード
ある特定の商品やサービス名でのキーワードです。
最初からその商品を買う気で訪れるの人が打ち込むキーワードで、高いコンバージョンが見込めます。
しかし、これが出来るようになるには既にその商品名が広く市場に浸透していることが必要です(例:レクサス、アイフォーン)。
店舗の場合は、店舗名で探されると非常に濃い見込み客といえます。
検討検索キーワード
現在の悩みを解決するために、積極的に「商品やサービス」を検討している人が検索するキーワードです。
指名検索ほどではないですが、20%くらいの高いコンバージョン率を出すことがあります。
例えば、「○○ 見積もり」や「○○ 相談」「○○ 料金」などです。
(例:「中古車 相場」「住宅ローン 無料相談」「お墓 見積り」)
調査検索キーワード
今抱えている悩みを解決する「方法」を探している人が検索するキーワードです。
主にそのうち客などの見込み客を広く集めたいときに使います。
これらのキーワードの場合は、コンバージョン率は低いですが、多くのアクセスを集めるときには向いてます。
(例:「体臭 改善」「無農薬野菜 健康」「くせ毛 直し方」)
見逃しがちなキーワードもチェック
表記ゆれ
表記ゆれは競合の少ないキーワードで、その分入札単価が低くなります。
狙い目のキーワードですが、登録数が膨大になってくるので、とことんまで価格を抑えたい人は登録していきましょう。
例:賃貸→ちんたい、チンタイ、tinntai、chinntaiなど
電話番号、社名・店名・ブランド名
ブランド名、社名、店名を入れてくる人は、相当購入意欲の高い人たちです。
それらの人たちを逃さないよう登録しておきましょう。
また、電話番号も検索されるケースもありますので、忘れないように登録してください。
費用対効果を高める設定【除外キーワード】
除外キーワードを設定することによって、広告コストを削減できます。
部分一致やフレーズ一致のキーワードマッチを設定した場合、意図しない検索キーワードに広告が表示されてしまうことがあります。
とくに部分一致は非常に多いです。
除外キーワードを設定すれば、無駄なクリックしか生まない検索キーワードで表示させなくできます。
よって広告コストの削減につながります。
運用開始後は、マメにチェックして除外キーワードを設定しましょう。
除外キーワードの設定の仕方は動画で解説します。
リスティング広告のスマホのキーワード対策
いわずもがな、スマートフォン対策は必須です。
とくにBtoCビジネスは、アクセスの8割以上がスマートフォンということも珍しくありません。
スマートフォン向けの対策はしっかりしておきましょう。
パソコンとの検索傾向の違い
パソコンとスマホでは、検索傾向に違いがあります。
それは、スマホでの検索は「よりプライベートな情報になる」ということです。
たとえば、「二重手術」というキーワードです。
二重手術というのは、一重にコンプレックスを抱いている人が二重になりたいがため、入れるキーワードです。
こういったコンプレックスは、「人に知られたくない」という特性があります。
そのため、人に見られないモバイルからの検索が圧倒的に多く、約89%にも及びます。
それに対しパソコンからの検索は7.5%しかありません。
超プライベートなキーワードは、スマホから検索される傾向にあるのです。
その反対に、「釣り ルアー」のような誰かに知られても困らないようなキーワードの場合、モバイルからの検索は71%に落ち、パソコンからの検索は約22%に上昇します。
同じ検索でも「見られて良いもの」はパソコンから、「見られたくないもの」はスマホからと使い分けられています。
スマホからの検索は正確
さらにスマホユーザーの場合、「キーワード入力候補機能」を8割が使っているというデータがあります。
「キーワード入力候補機能」とは、検索語入力欄にキーワードの一部を入力すると、検索キーワードの候補として、「関連検索ワード」が自動的に表示される機能のことです。
スマホは画面が小さいので、入力するのが面倒でこのような機能が重宝されるのでしょう。
そのせいか、パソコンでは良くある「表記ゆれ」のキーワードも少ないのが特徴です。
例:「腰痛 名医」→「腰痛 名刺」など
検索の主流がパソコンからスマホに移行する中、「キーワード入力候補機能」で表示されるキーワードは、リスティング広告に留まらず、SEO対策でも重要なキーワードといえます。
また、スマホのリスティング広告は、上に表示させるほど有利といわれています。
これはスマホの画面が小さいことが関係しており、オーガニック検索結果の下に広告が出されると不利になります(クリックされにくい)。
パソコンの場合は画面も大きく操作もしやすいので、下位の表示が必ずしも不利というわけではありませんでした。
画面のスクロールで容易に比較ができるので、下位の広告でもコンバージョンを獲得できるのです。
しかし、スマホは画面が小さく操作性もパソコンに比べて良くないので、下位表示はあきらかに不利となります。
そのため、ある程度入札単価が高くても、スマホで上位表示されるように設定しておくべなど、広告戦略にパソコンとの違いがあります。
まとめ
リスティング広告のキーワード攻略法について解説してきました。
覚えることがたくさんあって面倒に思えますが、慣れてしまえば意外と簡単です。
大変上から目線で申し訳ないのですが、「怖れるよりまず慣れろ」というところでしょうか。
リスティング広告は高いパフォーマンスを発揮します。
キーワードの攻略の仕方をマスターして、きっちり成果に結び付けましょう。
下記に一つでも思い当たるなら集客屋にお任せください。
・ランディングページのコンバージョン率が低い。
・オンラインで商品・サービスを販売したい。
・オンライン広告をはじめたい。
・販売不振を解消したい。
・オンラインで集客できる仕組みを作りたい。
高いパフォーマンスを発揮するランディングページを提供して、「売れない」悩みを解決いたします。
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