広告費の「儲かる」損益分岐点を計算する方法
広告費の損益分岐点を計算
広告費を打つときに、一番気にするのが「何人集めれば利益が出るか?」です。
要するに、集客の損益分岐点がどこなのか、ですが、これを計測するのに、売上げ金額をベースに算出する方法と、粗利益額から割り出す方法とがあります。
実はどちらの額をベースに必要集客数を求めるかで、採算ベースは変わります。
採算ベースが変われば、広告の打ち方も変わります。
チラシやランディングページの反応率がどうのこうのという前に、適切な広告費の考え方ができているかを検証する方が先です。
例題1・広告費と粗利益で必要集客数を求める
まず広告費と粗利益から求める方法です。
仮に次の条件だった場合、何人集客すれば利益が出るでしょう?
- 広告費:50000円
- 粗利益率:40%
この場合、広告費を粗利益率で割ってやれば、ざっくりした損益分岐点が計算できます(ここでは人件費などの経費は無視)。
・損益分岐点売上:50000円÷40%=125000円
粗利4割のビジネスなら、最低125000円売れば、広告費をペイできるということです。
売上の最低ラインは割り出せましたが、集客数を求めなくてはいけません。
ここで必要なのは客単価です。
仮に10000円の客単価なら、13人集客すればOKとなります。
例題2:広告費と客単価から必要集客数を求める
次は客単価から求める方法です。
- 客単価:10000円
- 広告費:50000円
ここから必要な集客数を求めます。
この計算式は簡単です。
広告費を客単価で割れば必要人数が出てきます。
・50000円÷10000円=5人
はい、簡単ですね。必要な集客数は5人です。
客単価10000円で13人と5人の集客数の違い?
しかし、ちょっと待って下さい。
例題1と例題2では、広告費と客単価は同じです。
にもかかわらず、例題1は13人の集客が必要、一方、例題2は5人集めればOKとなる計算です。
8人も開きがあります。
なぜこんなことが起こるのでしょう?
これは、客単価を「売上げベース」で考えるか、「粗利益額」をベースに求めるかの問題です。
例題1の客単価10000円は「売上の額」です。
粗利益率40%なので、一人当たりの粗利は4000円になります。
したがって、
・4000円×13人=52000円
で、広告費をペイするには13人集める必要があるということです。
これに対し、例題2は「粗利益額」が10000円という客単価です。
40%の粗利で、粗利益額が10000円なら、売上金額で考えると
・10000円÷40%=25000円
となります。
そして、これを総売上で考えると
・25000円×5人=125000円
と、同じ損益分岐点の売上金額になります。
・125000円×40%=50000円
頭がこんがらがってくるかもしれませんが、なぜ、こんな話をしたのかというと、売上ベースと粗利益ベースで考えるのとでは、採算ラインが変わってしまうということです。
売上ベースで広告費を考える場合
たとえば、「広告費50000円で目標人数を集客できるか?」ということを考えてみます。
まず、例題1のケースです。
はじめに、折込チラシで集客可能かをシミュレーションしてみます。
仮に、チラシ印刷代が1枚4円、新聞折込費用が4円なら、チラシの単価は8円です。
となると、
・50000円÷8円=6250枚
チラシを投入することができます。
つまり折込チラシで集客する場合
・6250枚÷13人=480枚
480枚で一人の反応がないと元が取れない計算です。
この数値を達成できないと考えるなら、折込チラシでの集客は撤退となります。
では、リスティング広告ならどうでしょう?
- キーワード平均単価:70円
- 広告費:50000円
と仮定すると
・50000円÷70円=714クリック
クリック数は714回が上限です。
となるとコンバージョンは
・714クリック÷13人=54回
54回に1回はコンバージョンが発生しないといけないということです。
コンバージョン率にすると1.8%です。
新聞折込にしろリスティング広告にしろ、これは高目のハードルです。
粗利益額をベースに計算した場合
それに対し、例題2の粗利益をベースにした金額で考えてみた場合はどうでしょう。
折込チラシで集客する場合は1枚8円の単価なので、投入枚数は同じ6250枚です。
しかし、目標集客数は5人ですので
・6250枚÷5人=1250枚
となり、数字がぐんと落ちて1250枚で一人集客できれば良い計算になります。
リスティング広告も同じです。
クリック単価と広告費が同じなので、最大クリック数は714回です。
ですが、目標集客数は5人に下がりますので、
・714回÷5人=142回
となり、コンバージョン率は0.7%獲得できれば、広告費をペイできます。
折込チラシとリスティング広告と共に、3倍近くの開きがあります。
新聞折込とポスティング、どっちを選ぶべき?
このように、客単価を「粗利益額」をベースで考えるか、「売上げ額」ベースで考えるかで、採算ラインは変わってきます。
これってつまり、基準となるベースを間違うと、適切な広告費と、適切なメディアを選べないともいえます。
たとえばチラシ集客で、新聞折込かポスティングか迷うことがあります。
一般的には、新聞折込より、ポスティングの方が反応は良いです。
しかしその反面、ポスティングの方がチラシ1枚当たりの単価は上がります。
もし仮に、ポスティングで1枚10円の単価だったとした場合、売上ベースで考えたときと、粗利益額バースで考えた場合どのくらい違いがでるでしょう?
1枚10円の単価で広告費50000円なら、チラシの枚数は5000枚になります。
ポスティング
- 1枚10円 広告費50000円 枚数5000枚
- 売上ベース:5000枚÷13人=384枚
- 粗利益額ベース:5000枚÷5人=1000枚
折込チラシ
- 1枚8円 広告費50000円 枚数6250枚
- 売上ベース:6250枚÷13人=480枚
- 粗利益額ベース:6250枚÷5人=1250枚
以上のように、単価の高いポスティングでも、1000配布して一人集客できれば採算が取れることがわかります。
この数値なら、一番反響の取りやすいポスティングで勝負してもいいと、判断できるかもしれません。
しかし、正しい採算ベースの計算ができてないら、新聞折込とポスティングでどちらが反応が良いかしか考えないので、適切な判断をすることができません。
ポスティングで攻めれば、反響が取りやすく採算も合うのに、新聞折込という、わざわざ反応の低い採算の取りにくいメディアで勝負しなくてはいけなくなります。
それもこれも、きちんと計算できてないからです。
まとめ
正しい損益分岐点計算ができれば、適切な広告メディアを選ぶことができます。
採算が合うと計算できれば、広告費が少々高くても、ガンガン攻めることができます。
これって、キャッツコピーをなんちゃら書けばとか、チラシを手書きにすればうんたらかんたらより、もっと大切なことだと思うのですが。
しっかり計算して、適切な集客方法で、適切な広告費をかけ、ガッツンガッツン集客していきましょう。
ライバルが計算してないなら、なおさらチャンスです。
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